花粉症とは、スギやヒノキをはじめとした花粉に対し、体が起こすアレルギー反応全般のことをいいます。
くしゃみや鼻水・鼻づまり、目の痒みや充血、涙が止まらないなどの症状が現れます。顔やからだの赤みやかゆみ、かさつきなどの皮膚炎が現れることもあります。
アレルギー反応を引き起こす原因物質(アレルゲン)としては、植物の花粉(スギ・ヒノキ・ブタクサ・カモガヤ・ハルガヤ・ヨモギなど)があります。
花粉症の症状の出現時期や強さは個人差が大きく、花粉の飛散が始まるとすぐに症状が出る人もいれば、花粉が多く飛ぶ時期にならないと症状が出ない人もいます。また、その年の花粉の飛散量によって症状の強さが変わるため、飛散が少ない年は症状がほとんど出ないこともあります。
花粉の種類と時期
花粉症の主な原因として知られるスギ花粉が飛散する時期は2月~4月頃です。この時期が、一般的に花粉症のシーズンと呼ばれます。さらに、イネ科の植物の花粉は5月~8月にかけて、ブタクサやヨモギの花粉は8月~10月にかけて飛散するため、これらの植物に対してアレルギーがある場合、それぞれの花粉の飛散する時期に花粉症の症状が現れます。このように、花粉症の症状は特定の植物の花粉が飛散する時期に密接に関連しています。
花粉症の検査と治療
花粉症治療の前にまず検査を行っておくと原因を特定できる場合があります。
当院ではViewアレルギー39検査(39種類を一度に調べられるアレルギー検査)を行っています。治療としては、アレルゲンを体内に入れない、触れない(抗原回避といいます)といった対策および薬物療法を中心に行います。
薬物療法には、主に以下のようなものがあります。
内服薬
スギ花粉の場合、2月~4月頃の花粉の飛散に合わせ、飛散が始まる2週間くらい前(症状の出る前)から薬の内服を始めるとよいと思われます。ピーク時の症状が軽く済むようになります。くしゃみや鼻水が強いタイプの方には効果的です。
点眼薬
目のかゆみが強い場合は、点眼薬を使用します。コンタクトレンズ装着時でも使用できる点眼薬もあります。
点鼻薬
鼻炎症状が強い場合は、点鼻薬を使用します。直接鼻の粘膜に作用し、症状を和らげます。
外用薬(塗り薬)
花粉による皮膚炎がある場合は、外用薬を使用します。
花粉症は適切な治療によって症状を緩和することができます。
一人ひとりに最適な治療法を提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。