北与野皮膚科クリニック

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アトピー性皮膚炎

  • 2019年6月21日
  • かゆみ、ざらつき

アトピー性皮膚炎は、良くなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹を主な病変とする皮膚の病気です。もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多く見られます。
主な症状は「湿疹」と「かゆみ」で、良くなったり悪くなったりを繰り返し(再発)、なかなか治らないこと(慢性)が特徴です。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的な体質(アトピー素因、皮膚バリア機能が低いなど)に、アレルゲン(アレルギーを起こす物質)などの環境による要因や、ストレスなどの精神的な要因などが絡み合って発症すると考えられています。
皮膚炎が悪化するきっかけは適切な治療ができていないことがほとんどです。職場や日常生活の環境が関与することもあります。ダニやホコリ、動物の毛、そのほかのアレルゲン(アレルギー症状の原因物質)や、気温や湿度、精神的なストレスなども皮膚炎の状態に影響します。
当院ではアレルギー症状を起こしやすい39種類のアレルゲンを一度に調べることができるアレルギー検査も行っています。

アトピー性皮膚炎の診断

アトピー性皮膚炎は特徴的な皮疹であることから、視診で診断をつけることができます。さらに、重症度を評価することが適切な治療をおこなうために重要になります。体表のうちどのくらいの面積に皮疹がみられているのか、重症な皮疹がどのくらいあるのかといったことを評価していきます。また、血液検査で、血清IgE値や末梢血好酸球数、血清TARC値、といった値が上がってくるため重症度を決める参考となります。

アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎の治療としては、外用、内服、注射や紫外線療法があり、症状に応じた治療方法をご提案しております。基本的には外用薬を使用し、皮膚の炎症とかゆみをおさえます。また、保湿をしっかり行うことで皮膚のバリア機能を低下させないようにしていきます。強い痒みに対しては、抗アレルギー薬の内服も行います。
アトピー性皮膚炎は以前はコントロールが難しい疾患でしたが、近年は注射剤(デュピクセントなど)の治療が登場し、日常生活に支障がない状態に症状を抑えることができるようになってきました。
また、当院では積極的に紫外線治療も行っていますので、お気軽にご相談ください。

注射治療について

従来の治療でコントロールが不十分な中等症以上のアトピー性皮膚炎に対して、近年は生物学的製剤の注射剤をはじめとする全身療法を行うことができるようになりました。
生物学的製剤のデュピクセント(デュピルマブ)は、2週間ごとに注射をすることで皮疹やかゆみに対して高い効果を期待できます。
注射治療について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。